皆様いかがお過ごしでしょうか。清楚咲夜と申します。
2024年12月に出席した国際学会で、数年ぶりにVRに触れました。
講談社VRラボが企業ブースに参加していたため、時間があったときに最新のVRを体験してみました。
そこでは、VRコンテンツとして「Hop Step Sing! あなたをそばに」とMRコンテンツとして、(まだ販売前でしたが)「Hop Step Sing! Everywhere!」を体験することができました。
「あなたをそばに」を始め、Hop Step Sing!はバーチャル(VR)アイドルとして活躍しており、プレイヤーは仮想空間で楽曲MVをインタラクティブに楽しめます。
これまでに様々なVRMVを発表していましたが、「あなたをそばに」では、椎柴識理の楽曲に没入体験することができます。
また、「Hop Step Sing! Everywhere!」は初のMRMVということで、プレイヤーは水鉄砲のような感じでつぶやき虫を撃退するゲーム性があります。
体験ではMeta Questが使用されており、ハンドトラッキングを活用していました。
そんなこんなで、手軽にVR環境を構築できないか考えていたところ、たまたま寄った中古ショップでPSVRが3千円ほどで売っていました。
当然購入してしまいました。
では、PCとPSVRをどのように組合せ、何が出来るのか分からなかったので、様々なサイトを参考にしたうえで、できる限りのことをやってみました。
接続そのものはHDMIで可能
PCのHDMI出力でPSVRを使用することができます。しかし、これだけではHMDに大画面が表示されるだけで、360度のVR空間の映像が出てくるわけではありません。
シネマティックモードというやつですね。
PSVRをVR用HMDとして利用する
色々探したところ、以下2つの方法がメジャーです。
Trinus PSVR利用してみた
設定等は他サイトで詳細に記載されているので、本記事では説明を省略します。
以下、参考になさってください。
PSVRをPCで楽しむ裏技!「TrinusPSVR」でPC用VRゲームをプレイ! | VR Inside
PSVRをPCに接続する方法!PC向けVRゲームやVRライブ配信を体験・利用するには - digitaldiy
実際に利用してみたところの課題を記しますと
- 映像が安定しないことがある(左右に流れていく)
- トラッキングが上手くできない
こんなところです。致命的なのが、映像が左右に流れていくため、空間の中で知らない間にセンターがずれていくことです。気になってしまい没入できない。
また、HMDについているLEDライトを光らせてトラッキングすることができます。しかし、ウェブカメラの調整をして色々と試してみましたが、とにかくガタガタ映像が定まらず、前者同様に没入できませんでした。
よって、本ソフトウェアを使うのを諦めました。
iVRy Drive for Steam VRを利用してみた
先述のソフトウェアがうまく動作しなかったため、Steamでこちらをインストールしてみました。
起動順序として、SteamVRを起動すると勝手にソフトウェアが立ち上がるため、先述ソフトのように事前に立ち上げて~ということはなくスムースです。
実際に利用してみて
- 映像は安定している
- たまに映像が左右に流れることがある
- 10~15分経つと画面の色が変わる
といったところでしょうか。1番目が大きく、今ではこれを使っています。2番目については、タスクバーにアイコンが表示されるため、リキャリブレート(リセット)をすれば映像が安定するので、そこまで気になりません。1回安定すると映像が左右に流れる(センターがずれる)ことはほとんどありませんでした。
3番目については、別途課金すると制限が解除されるようです。無料版では10分程度が限度です。
その他PSVRをPCで使うときの注意点
このくらいでしょうか。前者はシネマティックモードだと音声出力が出来ますが、VRコンテンツでは非対応でした。PCから音声出力をしなければなりません。
実際に体験したソフト
Hop Step Sing!の3作品を体験してみました。
それぞれ、kiss×kiss×kiss、覗かないでNAKEDハート、気ままに☆サマーバケーションです。
3作品を簡単に紹介すると、VR空間で視聴するMVです。
1本500円ほどで買えるので、VR初心者にはお勧めです。
大前提として、PS VRのトラッキングが使えないので、椅子に座った状態で360度眺めるくらいしかやることがありません。
(そもそも、インタラクティブなソフトではありませんが。インタラクティブ性を求めるのなら、PS VRを買うべきでないし、「あなたをそばに」など最新作を買うことをおすすめします)
感想としては、主に画質面で気になりました。「気ままに☆サマーバケーション」ではやや離れている3Dモデルのジャギー感と解像度がPS VRでは限界を感じます。同様に「kiss×kiss×kiss」もそうですが、こちらは3Dモデルが少し離れているとやはりジャギー感が否めないものの、VRならではの天井~床空間の広がりがPS VRでも感じられた。
「覗かないでNAKEDハート」は3作の中で新しめの方ということもあり、3Dモデルが新しくなっているのでジャギー感は低減されているものの、そもそも本体の解像度がよくないので、やはり没入感には欠けます。
全体を通して、文字がにじんで見えるので、安かろう…といったところでしょうか。また、HMDから音声出力が出来ないのが不便。それぞれ、立体音響を再現しているので、視点方向を変えると聞こえてくる音の方向も変わります。
2~3,000円で売っていれば買いでしょう。
しかし、解像度に課題があることや、PCを通しては音声出力が出来ないことを鑑みれば、将来的にMeta Questなどの購入が必要と思われます。
ちなみに筆者は、近いうちにMeta Questを購入する予定です。MRを体験したいので。