皆様いかがお過ごしでしょうか。清楚咲夜と申します。
最近忙しくて論文の執筆に取りかかれていませんが、フィールドワーク等行ってデータを揃えている状況です。
さて、今回は学会によっては投稿規定に定められている必須なアブストラクト(論文要旨)についてです。
私の所属している学会は、5つあります。そのうち日本語でのアブストに加えて英語で記述する必要がある(投稿規定に定められている)は2つで、うち1つはネイティブチェックが求められます。
TOIECが900点以上、またネイティブな方にとっては簡単なものかと思いますが、専門用語以外でどのような表現をしたら良いか、どのような言い回しが適切か悩むことがあります。
その場合、全体の英文の流れを掴むために私が行っているものとしてタイトルにある通り、DeepLとGrammarlyの活用について考えたいと思います。
DeepLの活用
さて、DeepLを使われている方は一定数いるのではないでしょうか。
簡単に言うと、Google翻訳の精度が高い版です。機械学習により精度の高い翻訳が可能ということです。
最初に述べておくと、私の場合はDeepL翻訳を実施→明らかにおかしい部分や専門用語・繋がりが悪い部分の修正→Grammarlyで文法の確認・その他細かい部分の提案を元に修正検討→ネイティブチェック、という工程を経ています。
ここで、紀要ですが投稿したものの一部を翻訳にかけてみましょう。
何も修正をしていない状態です。
まず、This reportの部分で「article」にすべきか「paper」にすべきか、という問題が生じます。letterの場合もありますね。これはご自身が投稿される種別に応じて変える必要があります。
私の場合はreportではないので、research noteになるのかな、と思います。
その他はぱっと見で日本語通り(翻訳して欲しい通り)になっています。
今回は150字位を抜き出したので精度が高いですが、500字になると所々違う伝わり方になりそうな翻訳結果になります。
Grammarlyの活用
GrammarlyもDeepL同様に、機械学習と自然言語処理を活用した文法・スペルチェックツールです。
DeepLは翻訳に特化しているのに対して、こちらは文法やスペルチェックに特化しています。
先ほどの文章をチェックしてみましょう。
Proアカウントとと一般のアカウントに分かれており、一般アカウントで出来ることは限られています。
「入試広報活動」の翻訳結果 admissions public relations~の部分に指摘が入りました。
指摘では、 public relations activities for admissions~となりました。
したがって、この研究における「入試広報活動」をどのように訳すか考える必要があることがわかりました。
指摘結果では、「入試のための広報活動」という訳になります。そのため、言いたいことが微妙に違うので、Admissions & PRにするなど変更の余地がありますね。
これらを活用するためには結局、英語能力が必要ってわけ
たったこれだけの作業でも、翻訳結果やチェック結果で「筆者が言いたいこと・伝えたいこと」と絶妙に離れている部分や指摘結果が必ずしも正しい訳ではないことが分かりました。
とはいっても、一から日本語を英語にするよりも時間が削減できますし、誤っていそうな部分を簡単に発見するには大いに使えます。
しかし、その前提にボキャブラリーが必要であります。私はまだまだ不足しているので勉強しなければ。
実際に1本査読にかけるものをネイティブチェックしてもらったことがありますが、これら2つを活用したものを回したら、修正部分も5カ所未満で少なく済みました。(ちなみに、ネイティブチェックは500字でおよそ2~3,000円です)
査読パスに繋がるよう、色々と活用して見たいと思います。